冷凍飲み込みサポート食品「i菜」。手前から時計回りに鰆の照り焼き、おかゆ、なばなのゴマ和え、サトイモの木の芽味噌かけ

正しく理解したい
摂食・嚥下障害

摂食・嚥下とは、水分や食べ物を口の中に取り込んで、咽頭から食道・胃へと送り込むこと。これらの過程のどこかがうまくいかなくなることを「摂食・嚥下障害」といいます。高齢者は肺炎にかかりやすいと言われていますが、その原因のひとつにこの摂食・嚥下障害があります。誤嚥性肺炎や低栄養・脱水といったトラブルを引き起こす前に、正しい知識を身につけておきましょう。

嚥下食をおいしく
食べるために

「“食べられる口”にするには、食事だけではダメ。食べさせ方や口腔ケアなどトータルに考えることが大切です」と話す仁木由芙子さん(中央)と伊藤奈帆子さん(左)、加藤真理江さん

嚥下食とは、水や飲み物が飲み込みづらくなった人のための食事。ゼリー食やピューレ状のものが中心となりますが、嚥下食に大切なのは「見た目と色彩」と話すのは、管理栄養士の仁木由芙子さん。「まずは“おいしそう”と思ってもらうこと。食事を楽しんでもらうことが大前提です」

配食サービスを手がける会社「医療給食」の取締役社長でもある仁木さんは、同じく管理栄養士である伊藤奈帆子さんと二人三脚で冷凍飲み込みサポート食品「i菜」を開発しました。自然解凍するだけという手軽さに加え、特筆するべきはその再現性。ニンジンやサトイモといった野菜の形や色はもちろん、味わいも素材そのものです。「市販の嚥下食より素材の量を増やすなど、味にも妥協はありません。食は生命の源。その大切な現場に関わることができて、やりがいを感じています。まだまだ、進化していきますよ(笑)」。口から食べられる幸せをかみ締めることができる嚥下食の歴史は、まだまだ始まったばかりなのかもしれません。

頑張りすぎないことも大切です!
上手に利用したい配食サービス

1日3食、365日食事を作るのは本当に大変なこと。たまには手を抜くことも必要だと思いませんか? そんなときにおすすめなのが、弁当や総菜を自宅まで届けてくれる配食サービスです。宅配弁当といえば「高カロリー」、「栄養バランスが悪そう」というイメージがありますが、最近では素材や栄養素にこだわった配食サービスが増え、カロリーが気になる女性からも注目を浴びています。低カロリー弁当はもちろん、介護食から形態調整食まで、バラエティー豊かにそろう配食サービスを上手に利用して、毎日の食生活に彩を添えてみませんか。

医療給食

西部センター
TEL.052(990)8800
東部センター
TEL.052(899)2727
http://www.iryou-ks.com/

健康食840円

常食はもちろん、特軟菜食、ゼリー食、とろみ食、嚥下食まで、個人個人の歯の具合や咀嚼力、嚥下状態に合わせて幅広く対応。季節や行事メニューなどもあるから、飽きずに食べられるのもポイントです。また、電球の交換やゴミ出しなど、日常生活の“困った”を配達時にお手伝いしてくれる「3分間サービス」を実施。食のみならず、さまざまな形で高齢者の暮らしをサポートしています。

病態食・健康食のけんたくん

名古屋守山店
TEL.0800(111)3370
http://www.food-joint.com/

ひまわり御膳
580円

手作りにこだわったメニューはすべて、管理栄養士の厳しいチェックのもとで調理・盛り付けされるうえに、独自の冷凍技術で手作りのおいしさをキープ。電子レンジで温めるだけなので火を使うことなく、温かい状態でいただけます。一部の既製品をのぞき、保存料や添加物は不使用、天然だしを使用するなど、高齢者になじみのある味付けも好評です。

ワタミタクショク

TEL.0120(321)510
(総合受付センター)
http://www.watami-
takushoku.co.jp/

週5日お届け(月〜金)で1人用の場合。「まごころ御膳」(写真右)2700円、「まごころおかず」2850円、「まごごろ万菜」3350円

500kcal基準(ごはん含む)、塩分2.5g以下の基準で開発された日替わり弁当「まごころ御膳」、和・洋・中の総菜をバランスよく組み合わせた「まごころおかず」、1食分で野菜を約150g(うち緑黄色野菜約50g)摂ることができる「まごころ万菜」と、高齢者はもちろん、生活習慣病予防やダイエットにもおすすめのメニューが勢ぞろい。手づくり弁当が毎日チルド(冷蔵)で届くので、出来立ての味が楽しめます。

さくら配食サービス

TEL.052(732)5856
http://www.clip-cor.co.jp/
sakura/

本部:千種区内山3-18-10
(ほか愛知県内25事業所あり。詳細はホームページで確認を)

「ごはん付き」680円(配達料込み)。おかずのみは580円

三重県いなべ市にある直営農場で採れた無農薬・減農薬の野菜をふんだんに使った和食メニューが自慢の「さくら配食サービス」。ダシから手作りし、保存料など添加物を一切使用しないので、利用者からは「家庭の味のようで飽きない」といった声が寄せられているそう。塩分控えめで低カロリーなのも喜ばれているポイント。きざみ食にも対応してくれ、一人ひとりの健康状態にも配慮しています。

賢く利用したい助成金!

 栄養バランスに配慮した食事を提供する「配食サービス」。法や制度に基づく全国統一基準はなく、市町村によってさまざまです。名古屋市の場合、食事代は実費払いですが、要介護認定を受ける「生活援助型配食サービス」だと、配送と安否確認にかかる200円の9割、180円を助成。認定を受けなくても、「いきいき支援センター」で生活機能がダウンしていると認められた場合、200円のうち90円が支援されることに。年度間3億円を超える予算が用意されるほか、障がい者への配食助成もあり、まさに市民の支え合いが形づくられています。
※名古屋市以外の助成金については、各市町村に問い合わせください。